バイオマスモノマーを用いた主鎖生分解性ゴムの開発と機能化

髙坂泰弘
(信州大学繊維学部 テニュアトラック助教)

2015年5月14日木曜日

研究者はマルチタレント?

一概に研究者と言っても,組織や立場によって,仕事は様々です.

企業の研究者の場合,恐らく全事業のうちのある部門の,そのまた一部の製品の周辺を担当することが多いのではないでしょうか.
理研や産総研の研究者の場合,文字通り最先端の研究に専念することが出来ます.

一方,日本の国立大学の研究者の場合は,「研究者」は一部の顔でしかありません.

例えば先月,私は研究室の立ち上げで器具の調達や研究費のマネジメントをしました.
これは企業で言うところの,「庶務」や「経理」「経営」の仕事ですね.

大学ですから,当然ながら講義をしたり,実習で指導をしたり,研究を牽引したりします.
これは,「教育」の仕事ですね.

また,今の時代,研究費は自分で稼がねば成りません.
国際科学技術財団の助成金も,企画書を書いて申請した結果です.
これは,「プランナー」としての仕事ですね.

研究室では,企業や他の研究者の方と共同研究することもあります.
このとき,私の研究を「売り込む」ことになるわけですから,ある意味「営業」の仕事かもしれません.

いま,こうしてブログを書いていますし,論文や専門書以外にも.一般向けに本を執筆することもあります.
このときは「文筆業」に従事しているわけです.

研究室のホームページを作る「ウェブデザイナー」でもあり,通訳や英文の和訳をする「翻訳者」でもあり,壊れたガラス器具を修理する「ガラス細工職人(これ,実はかなり大事)」でもあり,調子の悪い分析機器を解体して整備する「メカニック」でもあり,そして講演を多数こなす「文化人タレント」でもあります.

ここまで来ると,もはや自分の職業が何だか分からなくなりますね.
私はまだ若手なので,「政治家」ではありませんが.


もちろん,全てを完璧にこなせる人などいないので,得手不得手,皆さんそれぞれの領分で活躍されています.
だから,

講義が下手な先生を決して馬鹿にしちゃダメですよ! (でも,文句は言いましょう…少しは改善してくれるかもしれません)

もちろん目が回るほど忙しいのですが,これだけ多様な仕事に携われる職業,ベンチャー企業でも立ち上げない限り,なかなかないですよ.
その辺りが,この職業の好きなところでもあります.
逆に,研究に専念できないからと,分業制度が確立された海外に異動する研究者もいます.

 
それでも,これだけは誇りを持ってハッキリ言えます!

私は「研究者」です!

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