バイオマスモノマーを用いた主鎖生分解性ゴムの開発と機能化

髙坂泰弘
(信州大学繊維学部 テニュアトラック助教)

2015年5月9日土曜日

実験設備が揃った!

ついに,実験設備が揃いました.
(どういう状況かは過去ログを参照)

本日導入した設備は,ロータリーエバポレーターとその周辺機器一式です.


率直に申し上げると,自慢できるような装置ではありません.恐らく,有機合成の研究室には,必ずある基本設備です.

細かい話は後に回して,まずは何をする装置なのか?
日本語にすると,回転式(減圧)濃縮装置といったところでしょうか.
その名の通り,溶液から溶剤を蒸発させて,濃度を濃くする(濃縮)装置です.

この装置,合成化学とは無関係に見えて,実は必要不可欠な装置なんです.

たとえ話で恐縮ですが,
クリーニング屋さんは,洗濯することが仕事ですよね.
ですから,安直に考えたら,ドライクリーニングも出来るような,高性能洗濯機が商売道具です.
ところが,実際は乾燥機やアイロンがないと,洗濯物が処理できなくて,次の洗濯物に進めませんよね.

これと同じような話で,私たち合成化学者も,「合成」したあと,「後処理」(目標とする生成物以外の不純物を除く精製など)をしないと,次の実験に進めないのです.
今回導入したのは,まさにこの後処理のための装置です.

装置は,濃縮実験を行うフラスコ等の「ガラス器具」の他に,器具内部の圧力を下げる真空ポンプ,濃縮したい試料を加熱をする湯浴,蒸発した蒸気冷却して液体に戻す(凝縮する)冷却系,冷却液を循環させるポンプなど,様々な機械が組み合わさって出来ています.
写真で目立つ,緑の部分が冷却系の不凍液ですね.これは,自動車のラジエーターに使う不凍液と同じ成分です

正直,専門外の方には,訳が分からないと思います.
なぜなら,この装置は私どもの学生もほぼ初見に近い状態で,まさに仕組みを教授するところから研究指導が始まるからです.

ただ,こうして実験設備が揃って,いよいよ実験がスタートする,その高揚感と言いますか,研究室に流れる「やってやるぞ」という雰囲気を伝えたいのです.

2 件のコメント:

  1. 高坂さん
    生き生きしていてフレッシュでいいですね。。学生さん達も毎日ワクワクしながら研究室に通ってきているのではないでしょうか?
    この、軽い興奮感をいつまでも大切にしてください。

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  2. 中原さん
    コメントありがとうございます.
    まさに仰るとおりで,このみずみずしい感覚があれば,研究室も活気にいあふれる物です.

    そのためにも,論文が受理され,格好よく編集されて公開されたり、研究費が当たって新しい機械が入ったり,前向きな変化が大切ですね.

    まさに「初心忘れるべからず」です.

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