バイオマスモノマーを用いた主鎖生分解性ゴムの開発と機能化

髙坂泰弘
(信州大学繊維学部 テニュアトラック助教)

2016年12月28日水曜日

(論文紹介)単官能モノマーで重縮合!

いよいよ年の瀬,更新が滞ってしまいましたが,
毎週実施している講義や学生実験に加え,
研究成果の報告で全国を行脚したり,
論文を投稿したりと,研究関係も大忙しでした.

さて,この度,新しい論文がPolymer Chemistry誌のweb版にて仮掲載されたので報告します.


Polymerization of α-(Halomethyl)acrylates through Sequential Nucleophilic Attack of Dithiols using a Combination of Addition–Elimination and Click Reactions
(付加脱離反応とクリック反応を組み合わせたジチオールの連続的求核攻撃によるα-(ハロメチル)アクリル酸エステルの重合)

Yasuhiro Kohsaka,   Keito Hagiwara and   Keiichiro Ito  
Polym. Chem., 2016, Accepted Manuscript

DOI: 10.1039/C6PY02145J




今回の論文のハイライトは,「結合組み替え反応を利用し,単官能モノマーを重縮合した」ことです.
何のことや,となると思いますので,簡単にその概要を紹介します.

はじめに,重縮合反応について.
例えば,次のような化学反応があったとします.

A-X + B-Y  → AB + XY

これを高分子合成に応用する場合,反応点X, Yの数を1箇所から2箇所に増やして,

X-A-X + Y-B-Y  → -(AB)n- + XY

のように反応させると,
高分子 -(AB)n- が合成できます.

これがふつうの重縮合で,反応点が2箇所のモノマー(単量体)どうしを反応させます.

それに対して,今回の論文では,反応点が1箇所のモノマーの重合に成功しました.
このためには,2段階の反応を利用します.
まず1段階目の反応ですが

A-X + Y-B-Y  → X'-AB-Y + XY

原料の分子A-Xは反応すると反応点Xを失いますが,このとき新しい反応点X'を生成する不思議な性質があります.
もし,分子A-Xの相方となる分子に従来型のモノマー Y-B-Yを用いれば,上式のように新しい分子X'-AB-Yが生成します.

第2段階では,このX'-AB-Yがさらに重合して

X'-AB-Y → -(AB)n- + X'Y

となり,高分子 -(AB)n- が生成します.

「だから何?」と言われると,何でも無いですね.
実はこの発見自体は,何の役にも立ちません.

ただ,この発見から着想される第2弾,第3弾の成果は機能材料の創製にも繋がる可能性があり,引き続き研究を進めていきたいと思います.






2016年11月29日火曜日

有機化学の講義

今日は講義の話題から.

私は大学教員ですので,研究はもちろん,講義も担当しています.
一年生向けの教養科目から,二年生,三年生向けの学生実験やガラス細工(!!),さらには専門科目である有機化学を教えています.

有機講義でいつも困るのが,実感のない机上の空論になってしまうこと.
例えば,水素化アルミニウムリチウムという試薬がありますが,使い方を誤るとこんなことになります…


いや~怖いですね.できれば使いたくないですね~.

化学反応とは,不安定な物質が安定な物質に変化する現象そのものですので,
ある意味水をかけると火を噴くことには不思議はありません.

とはいえ,やっぱり嫌ですよね~.

こういう実感があると,化学反応式を書くときに,

「間違っても水を入れちゃダメね.反応が終わったら,未反応物を安全に処理しないと…」

なんて感覚が身についたり,

新しい試薬が登場したときに,

「なんだ,あれ使わなくても済むんだ,便利ね~」

とか,なるんです.

たぶん,研究室に入ると有機化学がいっそう理解できるのは,
こういうことだと思うんですよね.

というわけで,私の講義では,
時間を見つけて実験のビデオを上映したりもします.

準備が毎回大変ですが…


2016年11月18日金曜日

再生700回を突破!

今年2月末に開催した,

やさしい化学セミナー 
高分子化学が拓く驚異の高機能材料 
~プラスチック・繊維・ゴムの最先端~

https://www.youtube.com/watch?v=M4U2i55Ev_Q

の記録映像の再生回数が700回を突破しました!
ありがとうございます.

90分もある超大作で,しかもマニアックな理系の講義の動画としては異例の再生回数です.
この調子で1000回を目指して頑張ります.

また,同様の出前講義をご希望の場合はメールにてご相談下さい.
研究が最優先なので確実に,とは言えませんが,善処したいと思います.

2016年11月12日土曜日

間違いなく,クリスタル

今日は研究室の日常の話題から.

学生の実験の進捗は毎日気がかりです.

近代哲学の祖であるデカルトは,
「我思う,故に我有り」の言葉で知られる,
方法的懐疑という理念を提唱しました.

科学者なら,自分で見たもの以外は信じるな,という意味です.
そんなこと言い出したら,チームで研究なんて,できなくなりますけどね.

実際,

同じ実験に毎日従事している学生の方が,
よい観察眼や直感を持っていたり

します.



私は恩師から

「この実験は自分が世界で一番詳しい」

と言えるまで実験するよう教えられましたが,まったくその通りです.

今年も新顔が入って半年近くが経過しましたが,
経験も積んで,だんだん頼もしい顔になってきました.


で,安心して研究成果を論文にまとめる作業をしていたら,
実験室から奇声が聞こえた後,ある学生が青ざめて部屋にやって来ました.

何でも,

「落としたがフラスコに入ってしまい,
水に不安定な物質が失活してしまった」

のではとのこと.

確かにその物質は水には不安定なんですが,
恐らく,水と混ぜても,すぐに失活するわけではないでしょう.
さらに運良く,水(液体)ではなく氷(固体)を入れたこと,
その物質が水と混ざらない油に溶けていたことから,

私は自信を持って,

「大丈夫だよ」

と声をかけることができました.

これは自分の判断で実験を諦めず,
私に報告してきた学生のファインプレー!

ビジネスでもホウレンソウ(報告・連絡・相談)が大事ですが,
これは研究現場でも変わりません.

その翌日,その実験がどうなったか報告を待っていると,

「先生,見て下さい!」



と,差し出されたフラスコには綺麗な針状結晶が!


春に同じ物質を合成した際のデータを見ても,
結晶の形状,融点,クロマトグラフィーの結果など全てが一致しています.

後は,真空乾燥してからスペクトルデータを取って分子構造が確定しますが,
ほぼ間違いなく成功したでしょう.

ちなみに,

この物質,世界でこれが2回目の合成例

です.もちろん,

この春に同じ学生が合成したのが世界初

です.

つまり,

世界でもこのフラスコの中にしかない物質

です!

これが結構面白い性質を持っているので,
今度の学会で報告するのが楽しみです.

これだから研究はやめられません.




2016年11月10日木曜日

避難訓練

今日は大学の避難訓練でした.

化学系の研究室では,火災の原因になる薬品を何種類も取り合う買うので,工場やガソリンスタンドと同じように,いろいろなところに気をつけています.

研究室には消火器・消火砂を常備していますし,消火器の種類にも注意しています.

一般的な赤い消火器は水を放出しますが,有機化学の研究では油が実験の主な対象ですし,時には水と触れると急速に反応して発火する物質すら扱います.
こうした物質に放水すると,事態が返って悪化しかねません.

また,実験には高価な専門機器を使うので,放水でこれらが故障した場合,被害額がとんでもないことになります.

そんなわけで,主に二酸化炭素系の緑の消火器や,ハロゲン系消火剤の灰色の消火器を使います.どれらを使うのかは燃えている対象など状況によるので,いざというときには咄嗟の判断が求められます.

かなり昔の話ですが,実際に消火器を使ったことがあります.
そのときは意外と冷静に対処できましたが,実は仕事がら,消防法について頭にたたき込んでいたことと,子供の頃に防災館で練習した経験が活きたのかなぁと思います.

消火器のみならず,AEDの使い方や緊急避難路の場所など,こうした訓練のときに確認すると,いざというとき必ず役に立ちます.
研究者だけでなく,皆さんもこの機会に是非確認して,万が一の時に備えて下さい.

これから乾燥しますし,くれぐれも火にはご用心を!

2016年11月4日金曜日

ノーベル化学賞!!

本年度のノーベル生理学賞は,私の母校の大隅先生が受賞されました.
おめでとうございます.

私が子供の頃はノーベル賞なんて大江健三郎氏くらいで,子供には全く理解できない世界でした.それが,ここ最近は毎年のように受賞が続いていて,子供たちによい刺激になればと思います.
かく云う私も,高校1年生のときに白川英樹先生がノーベル化学賞受賞を受賞され,高分子化学に興味を持ったことがきっかけで,現在に至っています.

さて,日本はノーベル生理学賞で大騒ぎですが,私はノーベル化学賞のニュースで心底びっくり仰天しました.なぜなら,受賞されたお三方はよく知っている研究者で,何回かお話ししたこともあったからです.

受賞の理由は「分子マシンの発明」.
その詳細はこちらのNatureダイジェスト(日本語版)の記事(一般向け)や,有機化学美術館の記事(理系向け)のこちらこちら,あるいはこちらをご参照下さい.

実は私もこの分野には縁があり,博士時代の研究は,

分子マシンを高分子(巨大分子)に組み込み,
外部刺激で大変形させる技術の開発と応用

といった内容でした.

要は,収納式の物干し竿や突っ張り棒のように,「ネジ」「滑車」等を組み込んで変形できるような高分子を作れば,変形とともに性質まで変化しますよ~という研究です.
実際に,加熱するとゲル(ゼリー)から溶液状に変化する素材を開発したりしました.

この分野では日本でも著名な先生が多数おり,日本人としてはかなり残念な結果です.
とはいえ,同時に身近な研究者(といっても論文を熟読しているレベルで,実際にお目にかかった機会は数える程度ですが)がノーベル賞を受賞するという,人生でも滅多にない経験をしました.実は,私の現在の専門分野の先生が受賞するだろうと思っていたので,この展開には度肝を抜かれた次第です.

思えば,「この分野からノーベル賞は絶対出る!」と直感して恩師の研究室の門を叩いたのですが,その頃の直感はすっかり忘れていたので,いざこうした展開になると開いた口がふさがりません…いやはや.

最後に改めまして,ご受賞おめでとうございます!

2016年10月22日土曜日

高坂研単独の初論文!(無料公開中)

独立して1年半が経ちましたが,このたび1期生の論文がweb公開されました.

Synthesis of Thermo-Responsive Polymer via Radical (Co)polymerization of N,N-Dimethyl-α-(hydroxymethyl)acrylamide with N,N-Diethylacrylamide

N,N-ジメチル-α-(ヒドロキシメチル)アクリルアミドとN,N-ジエチルアクリルアミドのラジカル(共)重合による温度応答性ポリマーの合成)

Yasuhiro Kohsaka, Yoshiaki Tanimoto

(Faculty of Textile Science and Engineering, Shinshu University)
Polymers 20168(10), 374; doi:10.3390/polym8100374
http://www.mdpi.com/2073-4360/8/10/374




低温では水に溶けるものの,ある温度を境に全く水に溶けなくなる新しい高分子を合成したという内容です.
実際はその性質自体は特段新しいものではなく,合成戦略に特徴があります.
従来,高分子を与えない(重合しない)と考えられていた原料(モノマー)をあえて合成,反応させました.
単独では重合しませんでしたが,類似の汎用モノマーと組み合わせた際に,既存の理屈から予想される以上に重合し,前述のような温度応答性を持つ高分子を与えた,という内容です.

実は当初の研究計画とだいぶ違った展開で論文化するに至りましたが,成果報告にはちょうどよい頃合いでもありました.
これ以上の内容を詰め込むと,焦点がぼけてしまうからです.

何はともあれ,独立して最初の論文です.次の論文の投稿も控えており,この勢いで頑張りたいと思います.


2016年10月15日土曜日

真空ラインで実験だぁ

研究室のホームページを更新するために写真を整理していましたが,ホームページの背景色と合わない,全体的に逆光で暗い,不敵な笑みを浮かべている,等の理由でボツになった写真がちらほら.

更新は無事に終わったものの,もったいないのでブログに掲載!


真空ラインで脱水トルエンの真空蒸留を終えたところの写真です.
実験中だとかなり雑然としていますが,稼働していない状態の真空ラインはこちら.


今週,来週はこんな感じで私自身も実験三昧です.
正直,自分で実験した方が確実なので,もっと実験したいのは山々ですが,ふだんは講義や会議,論文執筆,共同研究者との打合せや提携先への技術指導やらで,終日自由に実験できる日は稀です.

基本的には最初の3回目くらいまでやって見せて,後は学生に任せ,難しい場面や危険な実験,奇妙なデータが得られた場合に私がピンポイントで実験する生活です.
いかんせん,現在は7人,別働隊を入れると15人以上の大所帯ですから,致し方ありませんね.

とはいえ,こうして久しぶりに集中して終日実験できると,嬉しい限りです.



2016年10月5日水曜日

分子を規則的に並べて連結する方法を発見(論文紹介)

怒濤の9月が終了しました!
後半は出張ばかりでしたが,前半はとにかく大忙しでした.

そんな中,新しい論文が受理され,先日webにて無事に出版されました!


Synthesis of isotactic poly[α-(hydroxymethyl)acrylate] by anionic polymerization of the protected monomer

Y. Kohsaka, K. Yamamoto, K. Suzawa, T. Kitayama

Polym. Bull. in press (DOI: 10.1007/s00289-016-1813-1)


簡単に説明すると,水 (H2O) の部分構造でもあるヒドロキシ基 (OH基) を持つ分子A(下図参照)の反応についての報告です.


ここでは構造式の他に,分子模型も付けてみました.
この分子Aのなかで,C=Cと描かれた二重結合があります.今回は,この部分を反応させて,無数の分子Aを連結します.


従来の反応(ラジカル重合)では,分子Aが(上下)ランダムな方向で連結され,結果としてOH基の向きがバラバラになった高分子が生成します.

今回の論文では,OH基を一度別の形態に変換・処理することで,従来適用できなかった反応(アニオン重合)に成功しました.その後,OH基を再生する化学反応を施すことで,上図下のようにOH基の向きが揃った高分子が得られました.

当初の予測では,OH基の向きが高分子の特性に大きく影響すると踏んでいましたが,実際に合成してみると,それ以外の要因が強く物性に影響するようで,残念ながら従来法で合成した高分子と,今回の方法で得た高分子に大きな性質の差異はありませんでした.

しかしながら,新しい反応手法(アニオン重合)を適用した際に,既存の理論とは異なる反応結果が確認されました.詳細は割愛しますが,この結果がユニークだったので,今回論文にまとめた次第です.



このように,最終的な結果が当初の予測と異なることは,科学ではよくあることです.
それを「失敗」とか,
「役に立たないじゃないか」と批判する姿勢も大事ですが,

私たち科学者は「成果」として,

「なぜ予想外だったのか」
「最終結果はともかく,その過程で新発見はなかったか」

ということも大事にします.

それは,次の発見の足がかりになったり,
他の研究結果と比較して新発見を導いたりする種
になるからです.

その当たりの事情を理解して頂けると嬉しいのですが…





2016年9月6日火曜日

GTOを衝動買い

ずっと欲しかったGTOを衝動買いしてしまいました!

もちろん, Great Teacher Onizukaでも♪Poisonでもないですよ!
初代のドラマは結構好きでしたけど…

GTO, 正しくはGlass Tube Oven,ドイツ語ではクーゲルロール(棒と球)はこんな外観です.


簡単に言えば,簡易蒸留装置ですね.
写真だと分かりにくいのですが,真空下,ヒーターで試料球を加熱してサンプルを気化させ,自然冷却により凝縮させて精製する装置です.

混合物から揮発性の物質のみを回収するときや,沸点差が大きい物質を分別する際に便利です.

私の研究では,空気や水,熱によって劣化する化学物質が登場します.
試薬の購入直後,あるいは物質の合成直後は高い純度を保っていても,次第に劣化して研究に使えなくなることがあります.

また,不安定な物質を安全に輸送・保管するために,防腐剤のような添加物を加えていることもあります.この場合,実験前に添加物を除去しなければなりません.

こうしたときに,いちいち蒸留装置を組み上げるのは大変ですし,いわゆるリービッヒ冷却器は固体の蒸留には不向きです(留分が固化して詰まってしまう).

そこで,クーゲルロール(私はドイツ語で呼ぶ派)が活躍します.

この装置,日本ではあるメーカーを除いてほとんど生産されていないため,見た目以上に高いんです.
ですが,導入後に早速稼働させて思いました.買ってよかった!と.

やはり,道具があって初めて研究がはかどりますね.
実験の効率も精度もが大幅にアップしました!!



2016年9月5日月曜日

祝・10000アクセス!(追記)

先ほど,当ブログの総アクセス数が10,000回に達しました!!

開設から約1年半での達成に,有り難く思います.

思えば,急に研究室を立ち上げることが決まったのが2年前の11月.

立ち上げ資金が不透明な中,
何としてでも資金を収集 すべく,
様々な研究アイディアを企画書に起こしては,あちこちの財団の助成に応募しました.

国際科学技術財団様もその一つで,11月末が公募締切だったことから,
かねてから温めていたアイディアを急ぎ申請書にまとめた記憶があります.
その後,私の企画を採用して頂き,
その対価として

研究ブログの執筆 と やさしい科学セミナーの開催 

を受諾しました.

こうして実名で研究ブログを書くことには,かなりのリスクがありました.
所属大学を含め,関係者の迷惑にはならないか…
ブログを書くことに批判的な研究者も多いため,
結果的に学会における自分の立場を悪くすることにならないか…

ただ,私は研究歴より科学技術コミュニケーション歴(何度も言いますがこの言葉は嫌いです)の方が長い異色の研究者で,
そうした経緯も含めて研究助成に採用して頂いたようでした.

この方面の活動の重要性は認知しており,
特に プロの研究者として言葉を社会に発信 する意義は大きいと考え,研究ブログを形式的なものにせず,継続的に更新することにしました.

また, 研究室を立ち上げる ,という,
研究者でも滅多に体験できない稀有な状況が重なり,
その記録,備忘録として同業者に発信する意味もあると考えました.

こうした経緯で,仕事の合間を縫って,本日まで65本の記事を執筆してきました.
実は1周年の折に,「ブログを閉鎖してもよい」という話も持ちかけられましたが,継続の意思を伝えていまに至ります.

ちなみに,やさしい科学セミナーの動画は90分の超大作にもかかわらず,
公開半年で再生数は既に550回を超えております.
この種の動画としては,かなり多い再生数です.こちらも併せて宜しくお願いします.

これからも可能な限り更新を続けていきますので,どうぞよろしくお願いします.

追記


開設(2015年4月)から現在までのアクセスチャートです.
こうしてみると,更新しただけコンスタントにアクセスして頂いていることが分かります.

記事別に見ると,アクセス1位はテニュアトラック制度に関する説明記事で,3位が科研費の記事.特に科研費は半年足らずで300回以上の閲覧がありました.
いずれも,同業者からの関心が高いことが伺えます.

2位は研究論文に関する記事で,こちらは私がホームページからリンク先を間違えて貼ってしまったことに起因しています.ただ,論文とは何か,という説明書きが附されていて,そういった研究の裏事情への関心の高さも理由の一つのようです.

アクセス元は1位が国際科学技術財団のページで,次がなんとGoogleです.
やはり,研究のホットな話題が検索に引っかかったためと思われます.

以下,私の研究室の新旧HPへと続きます.




2016年9月1日木曜日

量子化学計算ってスゴイ

久々の更新です.最近,超超超超多忙で,ほとんど眠れていません.
しばらく更新も停滞しますが,お許し下さい…

さて,標題の化学計算です.
こんな画像を書き出しています.

アセトン分子の静電ポテンシャルマップ

私は合成化学が専門なので,
新しい分子を自分で設計し,従来にない化学反応や性質・機能を発見する研究をしています.

この「分子の設計」というプロセスですが,
通常は過去の先駆者や自身の研究結果や,
新分子のパーツとな原子群の基本的な性質を参考に考えていきます.

しかしながら,それにも限界があります.
そこで,理論計算に基づいて分子の構造や性質を再現する手法が研究されています.

私は理論化学者ではないので,計算理論・手法の開発は分野外ですが,
最近,手軽にパソコンで計算できるソフトウェアを購入し,研究に役立てています.


上の図は,1,3-ブタジエンという分子に,どのようにパイ電子が分布しているかを計算した結果です.この図は有機化学の教科書には必ず掲載されていますが,全く同じ図が再現できました.


こちらは講義用のスライドですが,ブタン分子の結合回転がエネルギー的にどんな障壁を与えるか…要は,分子模型をねじって変形させるとき,どれだけ力が必要か…を計算した結果です.

ここに研究データを取り上げるわけにはいきませんので,教科書レベルの計算結果のみで恐縮ですが,こうした計算的な理論予測を仮想分子に適用して,新しい物質を開発しています.

明日発表するとある成果では,こちらの予想を超える実験結果が得られて困っていました.
計算化学ソフトを購入してすぐ検証したところ,理論予測が実験事実をよく説明しているので,とても驚きました.いろんな情報が得られるので,面白くて便利なツールです.

2016年8月17日水曜日

研究室のホームページを更新

お盆休み最後の日,研究室ホームページを更新しました.

信州大繊維学部 高坂研究室ホームページ
http://fiber.shinshu-u.ac.jp/kohsaka/index.html


更新箇所: ほぼ全部

トップページの写真とニュースを更新
研究内容に関連論文を追加
メンバーを更新,研究機器を更新
論文リストを最新版に更新し,本学のデータベースから原稿が無料で閲覧できる場合はリンクを追加


実は休暇前に更新していたんですが,
一部のブラウザで表示がずれるミスがあり,
デバッグが必要な状態でした.

ほとんどのブラウザでも回避できる程度の軽微なミスで,
通常の編集ソフトでもエラーが検出されないため,
長らく気付いていなかったわけです.

が,よりによって,本学の推奨ブラウザや主要な携帯電話で生じるエラーだったので,
無視できない状況ではありました.

編集ソフトでは検出できないので,
HTMLを直接解読するしかありません.

まぁ,症状から原因は明白だったので,簡単に直せましたが,
とにかくタグが汚いですね.
編集ソフトを使っている以上,自動生成ですから,
ある程度は致し方ない部分がありますが…

当然ながら,HTMLも,OfficeのWordやExcelも,
化学とは全く関係ありません.

何故使いこなせるかというと,
高校のときに部活の会計を担当していたので,
WordとExcelは使いこなす必要がありました.

HTMLは,いまのようにブログやSNSのない高校時代でしたので,
お互いにホームページを開設して,
掲示板やチャットで交流していた経験が生きています.
大学の時に作ったサークルのホームページの知識も役立ちました.


東工大Science Techno ホームページ
http://www.t-scitech.net/


当時企画した科学展の一つ 「聞く?効く!お薬」


昔取った杵柄,といいますが,
全くどこで何の経験が生きるか全く予想が付きません.

研究ではMicrosoft Officeはもちろん,
Adobe系のデザインソフト,ホームページ編集ソフト,
さらにはCG作成ソフトも使います.

加えて,化学式描画ソフト,量子化学計算ソフト,
赤外/核磁気共鳴スペクトル解析ソフト,
クロマトグラム解析ソフト…など専門ソフトを使います.

こうした技術は講義ではほとんど教えませんので,
実質独学と研究室での指導が修得の場ですが,
PCが苦手な学生にとっては,結構大変かもしれませんね.

2016年8月10日水曜日

出前講義

本学では,出前講義を無料で受け付けています.
大学のPRのため,長野県内外の高校を中心に講師を派遣して模擬授業を行うサービスです.
詳しくは… 信州大学進学ノート:講師派遣ホームページ

通常は化学系,材料系といった感じに分野で講師を指定するのですが,今回は有り難いことに直々のご指名で派遣要請を頂きました.

ということで,遠路はるばる東京都の某中学・高等学校(一貫校)へ講義に行って参りました.

通常は高校生を対象に,先日のやさしい化学セミナー (YouTubeはこちら)の内容を踏襲しつつ,大学1年生で教えている「生活の中の高分子」から「生活を変革した高分子合成」を抜粋して講義しています.実際の講義スライドを使用することで(若干高校生向けに書き換えていますが),大学の講義の雰囲気を伝えたいからです.

一方,今回は中高一貫校ということで中学生も多く,特に「研究者」にスポットを当てて講演して欲しい,というご依頼でした.
こうした話はあまりしないので,色々考えましたが,先方とも相談して

「研究者になるまで」
「研究者の実際」
「なぜ研究者を続けるのか」
「いま,まさに研究していること」
「研究者の職場: 研究室バーチャルツアー」

という内容でお話ししてきました.

こうしたお話をする度に,「研究者になるためには何が必要ですか?」と聞かれます.
いろいろ必要ですが,詰まるところ,

努力根性,それとブレない心

でほぼ間違いないのではないかと思います.


2016年8月3日水曜日

高性能融点測定器

研究室に続々と新顔の装置が納入されています.
先日の卓上NMRに続き,今度は高性能融点測定器です.


その名の通り,融点,つまり固体が融ける温度を測定する装置です.

融点なんて測ってどうするんだ,と思われるかも知れませんが,融点は物質の純度の目安になったり,化合物の同定(以前合成した物質と同一であると判断すること)に使用したりと,結構重要です.

で,この機械どこが高性能かというと,カメラを内蔵していて,測定開始から終了までの一部始終を連続写真で記録してくれるんです.

少し前にアハ動画,なんてのが流行りましたが,少しずつ変化する物質を観察していると,意外と変化に気付かなかったりするものです.
実際,あれ?融け始めたかな?と思ったり,変化が予想以上に早くて,気付いたら終わってた,なんて経験のある化学者も多いんじゃないかと思います.

この機械では連続写真を後で比べて再確認することもできますし,さらにスゴいことに,コンピュータが自動で画像解析して融け始めと融け終わりを教えてくれます.
あくまで画像処理の結果ですが,思った以上に優秀で,私の観察結果と一致しました!

融点測定器はこれまで4機種ほど使用しましたが,ヒーターと試料セルだけの簡単なものばかりで,こんなに優秀な装置に出会えて嬉しい限り.

というか,一目惚れだったんですよね.
カタログを偶然発見して,これはスゴイ!っていう.
若干予算オーバーでしたが,機能を考えたらこれくらい許容範囲です.

とにかく素晴らしい装置で,実験が楽しみです.

2016年8月1日月曜日

セロテープでステンドグラス!

以前にも書きましたが,8月6日(土),7日(日)に小中高校生向けの科学イベント,「青少年のための科学の祭典」を信州大学繊維学部で開催します.

青少年のための科学の祭典 上田大会 特設サイト
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/textiles//news/2016/07/71932.html

私のブース「セロテープでステンドグラスをつくろう!」で使用する部材が揃いましたので,早速試作品を作ってみました.



写真を見ておかわりおわかり頂けるでしょうか.
矢印の部分の色が,左上から右下へ順に,

黄緑オレンジ青緑

と変化していきます.これ,手前の円盤を回しているだけなんですよ!


以前にご紹介したように,構造はセロハンテープを貼ったクリアファイルを偏光板で挟んだだけです.

面白い,不思議と思ったら,是非参加しましょう!!

2016年7月22日金曜日

8月6日(土),7日(日) 青少年のための科学の祭典@上田大会

8月6日(土),7日(日)に小中校生向けの科学イベント,「青少年のための科学の祭典」を信州大学繊維学部で開催します.

青少年のための科学の祭典 上田大会 特設サイト
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/textiles//news/2016/07/71932.html

私も担当ブースを出すので,着々と準備を進めています.
このイベント,小学生でも体験できることがポイントですので,
大学レベルの専門知識を教えたり,危険な薬品で実験したり…という訳には行きません.

そこで,

「身近な科学の発見」「日常とは違う世界を見る」

をテーマに,私の専門である高分子科学に関連する工作を実施することにしました.
ズバリ,「セロハンテープでステンドグラスをつくろう!」です.


これ,ふつうの書類用クリアファイルにセロハンテープを縞状に貼り付けたものです.
セロハンテープは,場所によって1枚,2枚,3枚…と重ねてありますが,当然ながら透明で何も見えません.むしろ,写真の撮るのが大変だったくらい…

ところが,これを偏光フィルムという2枚のシートに挟むと…


こんな感じで,虹色になります!


 上の写真は,セロハンテープをランダムに貼ったものです.これも同じように実験すると…


こんな感じに色が付きます.さらに,偏光フィルムを回転させると,




こんな感じに 色の出方も変わるので,動画で見るとキラキラ輝いて見えます.

当日は,これをもう少し格好良く加工した工作を作ります.
先着80名までですが.お土産で持って帰ることもできるので,是非遊びに来て下さい!



2016年7月9日土曜日

新技術・卓上NMRを導入!

トントン拍子に話が進んで,卓上NMRを買ってしまいました!



私の研究では,新しい化学物質,特に有機分子がたくさん登場します.

世界初の機能高分子を合成することが最終目的ですが,実際は市販の試薬から化学反応を繰り返して合成するので,中途段階で様々な分子が登場します.
これらが設計通りの構造を持っているか,不純物は混ざっていないか,などを確認する装置が核磁気共鳴分光計,通称NMRです.

聞き慣れない方も多いと思いますが,実は基本原理は病院にあるMRI (核磁気共鳴画像法) と同じです.MRIでは体内における水分子など水素核の分布を調べますが,私が使用するNMRでは水素核の位置情報は不要なので(どうせ試験管の中に決まっている),画像化する機構がないだけです.

MRIを撮ったことがある方はご存じだと思いますが,装置がデカイですよね.
そして,金属製品の持ち込みは厳禁ですよね.
あれ,実は超電導磁石という,史上最強の磁石を内蔵しているからなんです.

それが,最近の技術革新で,永久磁石でも同様の測定ができるようになりました!
 (もちろん,画像化するMRIは無理です.位置情報を得るためには,電磁石が必須ですので…)

超電導磁石のNMR装置と違って,得られる情報には限界がありますし,何よりデータが荒っぽいです.下に,練習で試しに測定したデータを載せます(※まだ機会に不慣れなので,これが本装置の最高データ,という訳ではございません.詳しくはメーカーサイトをご覧下さい)
 

上が超電導NMR,下が卓上NMRでの測定結果です.
どちらも同じ形状なのですが,超伝導NMRの1目盛りが卓上NMRでは約10目盛りに相当するので,横方向に引き延ばした感じになります.

でも,メンテナンス不要で,超電導磁石のように常時絶対零度付近に保つ必要がなく,室温程度で運用できます.そして装置も小型で,超電導磁石が自動車程度,一部をほぼ屋独占する大きさなのに対し(ものによっては3階建てとかもある),電話帳や広辞苑程度です.

それに,1970年代前半頃までは,この程度のスペックの装置が全然現役だったんですよ.
その頃は高電圧の電磁石を使っていた上,1測定に1時間以上も必要だったそうですが,今回の装置では消費電力は家電と同じ程度で,測定も1回3分程度十分です.

というわけで,早速測定してみました!



こんな感じで,注射器を使ってサンプルを注入します!

何がいいって,学生が自由に思ったその場で測定できることですよね.
これで研究が大幅に加速することを期待しています!!






2016年6月30日木曜日

新しい総説が出ました!(しばらく無料公開中)

今回は珍しく日本語の論文です!

高分子学会が刊行する高分子論文集に,新しい総説が掲載されました.
地味に初めての単著での論文です.


α-機能化アクリル酸エステルの重合化学 —精密重合・機能創成を目指した分子設計—

髙坂泰弘高分子論文集,早期公開 (DOI: 10.1295/koron.2016-0024)


「高分子科学・工業のニューウェーブ」という,若手の登竜門枠に採択頂きました.
審査頂いた皆様に感謝申し上げます.

私の専門は高分子合成です.
高分子合成の花形は重合化学で,低分子をいかに精密に組み上げるか,という精巧な反応設計・技術に醍醐味があります.

例えば,金澤有紘先生(阪大)の下記の総説では,A, B, Cの分子をABCの順序でABCABCABC....と秩序立てて連結する戦略が述べられております.非常に面白い研究ですので,是非ご一読下さい.


ビニル付加・開環同時カチオン共重合:ビニルエーテルとオキシラン間の交差生長反応を伴う共重合系の開発

金澤有紘,高分子論文集,早期公開 (DOI: 10.1295/koron.2016-0026)


一方,私の研究では原料となる小さな分子自体に仕掛けがなされており,特殊な化学反応を使用しなくても,高分子の精密合成や機能創成が可能になる点が特徴です.

何せニッチな研究なので(低分子合成は有機化学,重合は高分子化学が担当するので,まさに隙間産業!),ライバルが少ない反面,下手をすると何がしたいのか全く理解できない部分だと思います.
ですので,ずっとまとめて研究を説明する機会が欲しかったのですが,こうして機会に恵まれ,大変有り難く感じています.

実は,まだ載せられていない最新の成果や考え方があるので,またの機会に是非報告できればと思います.


2016年6月4日土曜日

ハンガリー出張5 ついに講演!

「リビング重合と高分子の国際会議」に参加するため,ハンガリーはブダペストに来ています.
今日は学会の最終日,ついに私の研究発表です!

今回は初めての招待講演,しかも会場を分画することなく,出席者全員が参加するシングルセッション…これまでお金を払って発表の機会を「買っていた」,一般講演とはワケが違います.

最終日だけに既に帰ってしまった参加者もいましたが,この日はポスター撤去日ということもあり,思った以上に出席者が多かった印象です.



というわけで,こんな感じで最新の研究成果を発表して参りました.

今回は直前に神戸出張,直後に講義3件と東京出張が重なり,とても忙しく,また1回の練習に30分もかかるため,ほとんど練習する余裕がありませんでした.通しで話したのは,1回だけ!?
とはいえ,講演内容には自信があったので,あまり緊張もせず,むしろ「♪俺の話を聞けぇ~」という調子で喋ることができました.

結果として,自分的には過去の英語講演(下手したら日本ご講演も含めて)では一番うまくいった気がします.良かった良かった…

講演終了後,制限時間いっぱいまで相次いで質問が出ましたし,講演後も何人かから問い合わせがありました.また,とある研究者からは「インスピレーションを刺激する素晴らしい講演だった」との言葉も頂戴し,感無量です.

心配だった質疑応答も,ほぼ100%聞き取ることができました.
実は前日までの講演では質問の70%程度しか聞き取ることができず,かなり心配していたのですが,どうも座っていた場所が音響的に悪かっただけみたいです.留学生を送り出して以降,英語力はどんどん劣化しているので,心配だったんですけど,何とかなりました…

もちろん,反省点はあって,質問の意図を一部勘違いしていたことや,細かい文法,そして舌を噛んでしまい (competitiveとかtacticityとか,toxicityとか,舌噛むでしょ!),諦めて別の表現に変更せざるを得なかったこと,などなど.
質問については,後々考えると相手は基本的な事項の確認をしたかった模様ですが,もっと高度な話をしてしまいました…まぁ,結果的には同じ回答内容なんですが,表現の仕方がやや的外れだったかと思います.

とはいえ,こうした舞台を経験できたことは自分にとって大変素晴らしく,今後の自信にもなりました.この調子で来年も頑張ります!

2016年6月2日木曜日

ハンガリー出張その4 公式観光ツアー

「リビング重合と高分子に関する国際会議 (LPP16)」に参加するため,ハンガリーのブダペストに1週間ほど滞在しています.

今日は午前と午後のセッション(研究発表・討論)の合間に,学会主催のブダペスト観光ツアーがありました.国際会議では,こうした「おもてなしイベント」がほぼ毎回用意されています.
 ちなみに,私は招待講演者なので,参加費は無料です.決して税金で遊んでおりませんので,念のため.

観光ツアーは2時間ほど.日本で言うところの,はとバスツアーでしょうか.
オープン式2階建ての観光バスに乗り込み,英語で解説を聞きながら,ブダペスト市内の名所を巡る旅です.

学会会場から北上し,ブダペストのブダ,ドナウ川の西岸を進みます.
この辺りはカルスト地形で,丘や洞窟が点在しています.


下は,街のシンボルでもある女神像.後でこの像の真下まで行き,街を見下ろします.


王宮の丘.丘あり階段あり,まさにドラクエの世界ですね.


続いて,川を渡って東岸のペストへ.ブダとペストが合体してブダペストです.
写真はヴァイダフニャド城.落ち着いて綺麗な場所ですね.


そして,英雄広場へ.ハンガリー建国1000年を記念して建立されたそうです.
何となく,台湾の中正紀念堂やワシントンD.C.のリンカーン記念堂を彷彿とさせますね.


こちらはヨーロッパ最大級の温泉,セーチェニ温泉です.
ここでは温泉につかりながら熱燗…ではなく,温泉につかりながらチェスができるそうです.


ブダに戻り,ゲッレールトの丘(女神像のある丘)から街を眺めます.


ペスト側.こっち側は平坦な土地です.


とまぁ,こうして世界の研究者が大挙して街を巡りました.
昼食後は,ふつうに夜まで研究発表と討論でした.



2016年6月1日水曜日

ハンガリー出張 その3:世界の研究者と

前回,観光を終えたところまで書きました.

学会会場に辿り着くと,初日は歓迎パーティーです.
単に飲み食いして,おいしまい.景気づけの恒例行事ですが,久々に世界の研究者たちと顔を合わせるわけで,重要なイベントでもあります.

去年会ったよね!とか,覚えてるよ~とか,あの研究のDr. Kohsakaか,とか言われると嬉しいものです.この研究分野に転じて5年目,こうして認知して頂き,ただただ感激です.
このまま,忘れられないように頑張らないと行けません.

学会2日目からは,いよいよ研究成果の発表会と討論が始まります.
それに先立って主宰者が述べた開会の辞が素晴らしく,感動していたら,他の皆さんもそう思った模様.過去の歴史,先達の功績を立てながら,新しい時代へ向かうぞ,という内容でした.

大方の研究発表は陳腐化していて,学生の講演も多く,物足りなく感じていたところでしたが,ときどき鋭く面白い研究発表があり,今後の展開が楽しみです.
いま,この分野は円熟してきていますが,そんな今だからこそ,次の大きなパラダイムシフトを起こすぞ,という意気込みが感じられる講演もあって,エンジョイしています.

明日は2時間ほど,学会の合間に観光イベントもありますので,楽しみです.

2016年5月31日火曜日

ハンガリー出張 その2:早く着いたので観光へ

ハンガリー出張,2日目です.

学会はこの日の夜からだったので,夕方まで自由時間でした.
ちょうど日曜日でもあったので,両替など旅の準備がてら,少しばかり観光に行ってきました.

こちらはマーチャーシュ教会.かつてハンガリー王の戴冠式も行ったことがあるという,歴史ある教会です.


ゴシック様式の教会って,内壁は石がむき出しのところが多い印象でしたが,こちらは内壁の装飾も素晴らしく,荘厳さを増す一因になっています.


ステンドグラスは何度見ても綺麗です.


そして,200段近くある階段を上り,鐘の塔へ.そこからの眺めをどうぞ.


こちらはブダペストのブダ側で,カルスト地形の丘と赤い屋根がよいコントラストで,彩り鮮やかな街並みを形成しています.



上からの眺め.ひぇぇ.




上の写真はペスト側.ドナウ川の畔に国会議事堂(写真右端)も見えます.


観光らしい観光は以上で,あとは旅の準備が大半でした.
こうして 夕方には,学会会場へ.

案内板が全然なく,不安に思ったそのとき,地面を見ると…


LPP16は学会名です.これ,タダの落書きに見えていました.
日本だと駅の改札に「○○家→」みたいに人が立っているものなので,その発想はなかった!!

というわけで,今日から学会です!


2016年5月29日日曜日

ハンガリー出張 その1:メモリアルイヤー

空路はるばる,ハンガリーにやってきました.

今から60年前,私の研究分野,高分子化学で革命的な発見がありました.

高分子は無数の原子が連結した巨大分子ですが,従来法では連結する原子の個数や分岐の有無,末端構造などを自在に制御することは難しく,現在流通しているプラスチックも大半がこの方法で合成されています.

1956年にポーランド出身のSzwarc博士は,上記を精密に制御する画期的な合成法を発見しました.現在,この技術はエコタイヤの素材開発をはじめ,様々な製品に応用されています.
また,化学構造を精密に制御できるようになり,分子構造と材料の物性・機能がどういう関係にあるか,といった基礎的な研究が進み,高分子化学の発展に大いに寄与しました.

ノーベル賞を受賞されていないのが未だに大きな謎ですが,冷戦の影響もあるのではないか,とも言われています.

さて,今年はその重大な発見から60周年と言うことで,ここ,ブダペストで記念の国際会議が開催されます.今回私は招待講演にお呼び頂き,ここで最新の研究成果を報告予定です.

これからしばらく,国際会議やハンガリーの様子をレポートできればと思います.
初日は夜の到着でしたので,ホテルから見たドナウ川の畔と,道中撮影したドナウ川の風景を載せて終わりにしたいと思います.





2016年5月25日水曜日

学会デビュー

今日は高分子学会で神戸三宮に来ています.

この学会,記念すべき高坂研究室第1期生のデビュー戦です!
正確には昨年,オープン戦?紅白戦?みたいな会合がありましたが,いわゆる学会は今回が初めて.

で,発表には想像以上に来訪者があったらしく,ポスター貼付から終了時刻まで休みなく説明していたそうです.興味を持って頂けたようで,よかったよかった...

そしてなんと,隣のポスターは2016年度助成対象者の後関先生でした!
それで気づいたのですが,今年の受賞者,知り合いばっかりですね!!!
昨年の授賞式では「初めまして」以外の挨拶はしなかったのですが,今年度は材料分野の4割が知り合いです.びっくりしました.

学会は明後日までで,当研究室や前所属先のチームから合計8件の発表があります.

学会デビューといえば,実は私も…

今週末,この学会から帰宅せず,そのままハンガリーに行って参ります!
初めて,国際会議でシングルセッション(1会場,つまり全員参加)の招待講演のお話を頂きました.大御所ばかりで,とても恐縮していますが,頑張りたいと思います.

そして,帰国後の再来週は繊維学会,再々来週は接着学会に初参加します.
今年は特別で,研究のネタ探しに色々と参加するのです.頑張るぞ!!

2016年5月5日木曜日

GWと国際化社会

皆さん,GWはいかがお過ごしでしょうか.

私も帰省や家族旅行,日曜大工など,一見するとふつうの連休を過ごしています.
一見すると…ですが.

当然ながら,国内業務,つまり教育や大学の運営業務はもちろん休業です.
今年は大型連休で,2日も休めばほぼ1週間,6日まで休めば10日間も休めますね.

ところが,国際業務はそうも行きません.
クリスマス休暇や春節など,欧米や中国と行った大国が休みになるならともかく, GWは日本だけです.みどりの日も憲法記念日も,昭和の日も端午の節句も…ほら,日本だけでしょう?

すると,海外からメールは届くわ,論文査読の依頼は来るわ…で,1日も休めば仕事がギッシリ.
誰の相手にもされない,寂しい研究者ではないことの裏返しなので,むしろ喜ぶべきなのかもしれません.

というわけで,連休の後半戦は出勤です.

じゃぁ,もしこれらの仕事が来なかったら?

論文を書きますね.やっぱり,研究してしまいます.

2016年4月11日月曜日

講義,からの実技

今日はとても疲れました.

実は,研究はほぼ全くやっていないんです.別にサボっていたわけではなく,1日中,教育業務でした.
4月は新人配属もあるので,どうしても教育に比重が偏りがちですが,これも将来への先行投資,致し方有りませんね.

午前中は,研究室内で実施している,学部生向けの有機化学の勉強会で,3時間ぶっ通しで講義をしました.

有機化学とはどんな学問か?
化学反応はなぜ起きるのか?
共有結合とイオン結合の違いは何か?
化学式で描く分子と実際の分子は何が違うのか?
(※化学式は,あくまで表記法の一つですので,その表現には限界もあります.
西洋の五線譜ですべての音楽を記述できないことと,似ています)

上記は基本中の基本ですが,意外と説明できないものです.
教科書の第1章に記述があり,誰しも有機化学を勉強する最初に習うことですが,この時点では具体例を出しても理解できる能力が備わっていないので,実感が得られないまま応用編に進んでしまうからです.

野球を覚えるとき,ルールブックから入って覚える人は少ないと思います.
それでも,草野球は楽しくできますよね.あれと同じで,いきなり「投手が投げた球を打者が…」なんて説明されても,面白くもないし,理解もできません.
そんなわけで,ラボでは有機化学を1回学んだ学生を対象に,基本からもう一度振り返る勉強会を週1回開催しています.
 
午後は学部2年生の学生実験で,今日のテーマはガラス細工でした.
「ガラス細工?」と思うかも知れませんが,化学実験ではガラス器具を自分で製作したり,修理したりする場面が少なからずあります.
蒸留で使うリービッヒ冷却器や,液体を採取する駒込ピペットも,歴史的にはリービッヒ先生や駒込病院の医師が開発し,その名が残っているものです.今日ではガラス職人と化学者は別の職業ですが,万が一に備えて,化学者も最低限の技術は身につけておかねば成りません.

というわけで,4時間近くガラス細工を教えました.
明日はもっと難しい技術を教えるので,誰も怪我することなく無事に終わることを祈っています.

2016年4月3日日曜日

科研費!

4月1日はドキドキですね.
あちらこちらで入社式ですし,油断するとだまされますし…


4月1日は,研究者にとってもドキドキの日です.
というのも,科研費採択の可否が研究者に通知される日なんですよ.

科研費って何?という人は以前の投稿をどうぞ.


上の投稿でも書きましたが,科研費は研究者にとって超・重要です.
役に立とうが立たなかろうが,最先端だろうが伝統的だろうが,
自由な発想で大口の研究費を申請できるのは,科研費だけなんです.

テーマ設定に一切の制約がなく,また金額も大きいので,研究設備の拡充が期待できます.

さて,以前にテニュアトラック制度について書きました.



日本は伝統的に教授-助教授-助手のピラミッド構造で研究を進めてきましたから,
3人が共倒れしない限り,研究費が枯渇するリスクも小さいですし, 教授が大口の研究費を取ってくることも期待できました.

一方,テニュアトラック制度を採用している本学の場合,というより私の場合,
完全独立で研究室を運営していますから,私が研究費を獲得できなかったら,もうオシマイです.

さらに弱ったことに,テニュアトラック制度は若手研究者の育成が目的ですが,
私の場合,もう「若手」ではないんです.いや,年齢的にはかなり若い方ですよ,全然.

ただ,科研費の「若手研究」は2回までの受給制限があって,私はもう2回採択されていました.
つまり,テニュアトラック制度では「若手」扱い,科研費の制度では「一般」扱いなんです.
ですので,科研費の獲得では,教授や准教授と競争しなければなりませんでした
(審査員が個人的に「若手研究者」を優遇してくれた可能性はあるかもしれませんが…).


というわけで,今回ばかりは研究者生命をかけた,といっても過言ではありません.
ものすごい覚悟で申請書を書きました.


で,その結果は…このブログが続くか否かで,お察し下さい.





2016年3月27日日曜日

春の大イベント:日本化学会

3月24日から27日まで開催の,日本化学会第96春季年会に参加して参りました.

この学会,規模で言うとアメリカ化学会に次ぐ世界第2の化学者の集まりで,学者だけでなく企業の研究者,技術者も参加し,年会の出席者だけでも1万人に達します.

それだけの人数が収容できる施設となると,私立のマンモス大学しかありません.
というわけで,卒業式も終わり,学生が少なくなった同志社大学・京田辺キャンパスを借り切って開催されました.

私は高分子化学が専門ですが,この学会では他の分野の研究者とも会えるので,高分子学会とは違った発見が多くあります.
今回も,別の分野の専門家と共同研究の打合わせを3件ほど実施してきました.

付設展示会では,出版社や企業がブースを設置し,見本市のような商談が行われます.
私も専門書の買い付けや最先端の機器の下見,価格交渉などを行ってきました.

そして,このブログでもおなじみの伊藤先生とも,助成金の贈呈式以来の再会しました.
研究に関する貴重な資料をご提供頂き,大変ありがたい機会でした.

研究発表も実施しました.
同業者の若手が少ないので,「今の時代,貴重な人材ですね」「これからも続けて下さい」と激励を頂きましたが,嬉しい反面悩みもしますね.同業者がないと,研究も盛り上がらず,資金も取りにくくなりますし,日の当たらない研究になりかねませんから.
独立を機に,古典論と現代化学の融合を,いろいろと模索中です.

さて,学会は終わりましたが,明日まで関西に滞在です.
共同研究の打合わせ,まだまだあります…こうして,学生数よりプロジェクトが多い状況が続きます.

2016年3月3日木曜日

やさしい科学技術セミナーが新聞報道されました

2月28日に開催したやさしい科学技術セミナーが,3月1日付の信濃毎日新聞(長野県で全国紙を差し置き圧倒的シェアを誇る新聞)朝刊に掲載されました.


当日の様子は私のダイジェスト解説とYotube動画を参照して下さい.

こうした科学技術コミュニケーションは,実は研究歴よりキャリアが長いので,今後も継続して取り組めればと思っています.
出前講義など要望ございましたら,ご遠慮なく著者までご連絡下さい.

2016年2月29日月曜日

【動画公開・ダイジェスト解説】やさしい科学セミナー

やさしい科学セミナーの動画がアップロードされた模様です.
https://youtu.be/M4U2i55Ev_Q

財団HPにも間もなく反映されることでしょう.
サポートして下さった国際科学技術財団関係者の皆様に感謝致します.

1時間以上の超大作ですので,内容をダイジェストで振り返ってみたいと思います.

0:00-16:00 自己紹介

恒例にならい,小学校からプロの研究者になるまでを振り返っています.
研究者の世界はサバイバルで,とても厳しいですが,それでも私は辞めません.
この仕事が大好きだからです.

16:00-33:00 第1部 高分子とは何か

プラスチック,繊維,ゴム.ゲル(ゼリー)…さらにはDNAやタンパク質まで…私たちの身の回りは,高分子であふれています.

水 (H2O) や二酸化炭素 (CO2) が3個の原子からできているのに対し,
高分子は数千~数十万個もの原子が結合した巨大分子です.

【実験1】 ポリエチレンの重合度(分子量)と性質 (28:00-33:00)

分子の大きさと性質の違いを確かめるため,
ポリエチレン -(CH2CH2)n- の重合度nが分子の性質にどう影響するのか,
n = 3からn > 1000までを比べて見ました.


33:00-55:00 第2部 機能高分子を設計する

次に,高分子材料に機能を与える戦略を,実験を交えつつ説明しました.

【実験2】 レジ袋 vs. ポリ袋 (ポリエチレンの分岐構造) (35:00-39:00)

レジ袋は,強度が強く,不透明ですが,あまり変形せずいきなり切れます.
その正体は常温・常圧で触媒を使って合成される高密度ポリエチレン.
分岐が少なく ,直線的な分子なので,束(結晶)になりやすく,
高強度・不透明な性質が現れます.

一方,ポリ袋は,透明で,弱い力でも変形し,やがて切れます.
これもポリエチレンですが,高温・高圧で合成される低密度ポリエチレンで,
分岐が多く,直線性が低い構造です.
この結果,束(結晶)になりにくく,上記のような性質が出ます.

このように,同じポリエチレンでも,分岐の有無で性質が全然変わります.

【実験3】 ポリエチレン vs. ポリビニルアルコール vs. テフロン
 (元素の効果) (44:00-54:00)

元素の選択も,性質に大きな影響を与えます.

ポリエチレン -(CH2CH2)n- に水 (H2O)に含まれるヒドロキシ基 (OH) を修飾した,
ポリビニルアルコール  -[CH2CH(OH)]n-は,水に溶けるビニールです!
水によく似た構造を持たせることで,こうした性質が出ます.

テフロン -(CF2CF2)n- はフッ素を含むポリマーで,熱に強く,水をはじきます.
元素を変えるだけで,性質が大きく違う材料が設計できるのです.


55:00-1:10:00 第3部 先端機能高分子に触れる

【実験4】 最強の繊維 ザイロン (55:00-1:00:00)

最強の繊維の1つ,ザイロンの強度を確かめます.
1.5 LのPETボトルは糸1本で余裕で持ち上がるし,布に火を当てても全く燃えません.

【実験5】 高吸水性高分子 (1:00:00-1:03:00)

高吸水性高分子を使うと,水が一瞬で固まります!

【実験6】 温度応答性吸水性高分子 (1:03:00-1:11:00)

温度応答性吸水性高分子は,低温では水を吸い込み膨らみ,透明に見えますが,高温になると水を吐き出し,光が散乱して白濁して見えます.



1:10:00-1:20:00 第4部 研究室見学ツアー

そのまま,研究室見学ツアーです.
ビデオでは見にくいですが,下記の蒸留装置や合成装置を中心に,様々な実験装置・分析機器を見て貰いました.





【実験7】 自己修復材料 (1:20:00-1:23:00)

研究室ツアーの待機組には,自己修復材料を体感して貰いました.
これは,傷がついても自然に直る最先端材料で,
約15年前に基本原理が発表され,学生時代にその論文を読み感動した材料が,昨年ついにi Phoneケースとして実用化されたのものです.

他にも,光ファイバーの実験など,いろいろ楽しんでいただきました


この機会に高分子に興味を持って貰えれば幸いです.

最後にこの場を借りて,サポート頂いた財団・本学関係者,TAの学生諸君,サンプルをご提供いただいた皆様,そして参加していただいた皆様に感謝申し上げます.

どうもありがとうございました.






2016年2月28日日曜日

【完了報告】やさしい科学技術セミナー

やさしい科学技術セミナー,無事に終了しました.

お越し頂いた高校生の皆様,ご協力頂きました事務・広報室の皆様,サンプルをご提供いただいた企業の皆様に御礼申し上げます.



詳細はYouTubeの公開を経てから述べたいと思います.
というより,もう疲れたので帰ります!それでは!!


2016年2月27日土曜日

【やさしい科学セミナー】いよいよ明日

いよいよ明日に迫りました,やさしい科学セミナー.

サブテーマは,「発見」です.
プラスチック,繊維,ゴム,ゲル,そして接着剤…日常的に使っている材料を使って,いろいろな実験をします.
知ることの喜び,考えることの面白さを体感して下さい!

それでは,本業(研究)がありますのでこの辺りで…

2016年2月16日火曜日

1年間の総仕上げ

いよいよやって参りました,卒論シーズンです.

一般には3月上旬ですが,
我が信州大繊維学部はカレンダーが他大学より早く,
明後日が卒論発表です.

信大での第1期生というだけあって,感慨深いですね…

と,言いたいところなのですが,そんな余裕すらありません.

何せ,先週は修士論文の発表会,今週は大学院入試の2次募集,
その合間に学内外との共同研究の実験(学生のスケジュールと無関係に動く)や打合せ,
予算消化作業,論文執筆に前所属先に残した別同チームの指導など…

もちろん,やさしい科学セミナーの準備もですね.

この結果,当研究室の卒論準備は1週間前倒しで進んでいきました.
その甲斐あって,(卒論発表関係では)もう私にはほとんど教えることが残っていません.
あとは,学生自身の努力次第,といったところ.

皆さん,悔いのないよう,1年の総仕上げを頑張って欲しいものです.

2016年2月13日土曜日

【予告2号】やさしい科学セミナー

改めまして,「やさしい科学セミナー」です.

高分子化学が拓く驚異の高機能材料 
~プラスチック・繊維・ゴムの最先端~

とき:  2月28日() 13時30分~
ところ: 信州大学上田キャンパス講義棟

対象: 高校生

本学の在校生も参加も可能ですが,予め講師の高坂 (kohsaka@shinshu-u.ac.jp; 0268-21-5488) まで連絡下さい.

一般参加申込: こちらをご参照下さい.



準備第2号ということで,今回は金色に光る糸巻きです.
比較のために,軍手を置いてみました.




この糸の正体は,何でしょうか?
ただの糸でも導線でもなく,ある特殊な場面で活躍する糸です.


このほか,新しいデモンストレーションをたくさん思いついたので,実験数を増やします!
当日はどうぞお楽しみに!!

2016年2月5日金曜日

【参加募集中】やさしい科学セミナー

「やさしい科学セミナー」を下記のように開催します!

高分子化学が拓く驚異の高機能材料 
~プラスチック・繊維・ゴムの最先端~

とき:  2月28日() 13時30分~
ところ: 信州大学上田キャンパス講義棟

対象: 高校生

※本学の在校生で希望者がいる場合は,お手伝い要員での参加を検討します.
講師の高坂 (kohsaka@shinshu-u.ac.jp; 0268-21-5488) まで連絡下さい.

参加申込: こちらをご参照下さい.


内容について紹介する前に,準備状況をどうぞ.


最先端素材をバレンタインチョコ用のプラスチックの型で合成して,
ハート型のゲル(ゼリー)を作っています.

これが何かは,参加してからのお楽しみ…

今回のセミナーの内容は,高分子機能材料です!

え~~~,平たく言うと,プラスチック・繊維・ゴム・ゼリーです!

例えば,プラスチックの代表格,ビニール.
スーパーでキュウリを買ったとき,袋詰めするビニールは透明なのに,
レジで貰えるレジ袋のビニールは乳白色です.

この違いは,何でしょう?

こうした身近な話題から初めて,高強度繊維や自己修復材料など,
最先端の材料化学の世界へ皆さんをご案内します!

今回のセミナーですが,とにかく実験が豊富です!

細かいものも含めると,その総数,なんと 8つ!!

そしてなんと,

大学でも滅多にこんな授業はしません!

エンターテイメント重視ですので,単なる座学とはワケが違います.

少し不思議な世界を体感したい皆さん,是非とも参加しましょう!





2016年1月24日日曜日

雪が…

先週は雪がひどかったです.
本当にヒドイ地域に比べれば全然マシですが…

朝,出勤した段階でこんな感じ.


いま,大河ドラマで話題の上田城も,この日の数日前まではこんな感じで,まだ綺麗だな~っと思っていたんですが...



一番ひどかったときは道路がこんな感じで, 辟易していました.



こうなると,物資が届きません!
試薬・器具は松本から山越えでやってくるので,山が封鎖されると,もうおしまいです.
高速道路もチェーン規制ですし,そもそも長野県は縦に分断されていて高速は不便ですからねぇ.

雪で研究が進まないという状況は,予想していませんでした…
いやはや.