バイオマスモノマーを用いた主鎖生分解性ゴムの開発と機能化

髙坂泰弘
(信州大学繊維学部 テニュアトラック助教)

2017年7月4日火曜日

新しい論文がPlymer Chemistry誌の表紙に採用

新しい論文がPolymer Chemistry誌の表紙に採用されました.


表紙に採用されることは,この上ない名誉です.
というのも,文字通りその論文誌を代表する論文として評価されたことになるからですが,このPolymer Chemistry誌は高分子化学でも最高峰に輝く有名雑誌ですので,感慨深いものがあります.

論文は,アクリルモノマーの重合を,アジ化物イオンというマイナスイオンにより開始することに成功したという内容です.

題材は,アクリルゴムと呼ばれる高分子の合成に関する化学反応です.
話が複雑になるので,簡潔に言うと,
  • アジ化物イオン (N3-)でアクリルモノマー (EA) の重合を開始できると,高機能なアクリルゴムが合成できる(はず)
  • ところが,アジ化物イオンは反応性が低く,アクリルモノマーの重合を開始できない
さて,どうするか,という状況です(表紙絵の上の状態).

今回,とある有機アルミニウム化合物 (Al) でアクリルモノマー (EA) を活性化しておくと,反応性の低いアジ化物イオンでも重合が開始できること(表紙絵の下の状況)を見出しました.

化学的な発想としては陳腐ですが,盲点を突くような内容だったため,予想以上に高い評価を頂けたようです.

改めまして,査読者,編集者の皆さま,共同研究者に感謝いたします.

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